不採択にありがち?事業再構築補助金の事業計画書における失敗点
2022年10月6日
事業再構築補助金を採択された方で、交付申請について調べている方はたくさんいるかと思います。
弊社、株式会社High Adoption(ハイアドプション)でも採択後のサポート依頼も承っているのですが、そんな中で特にお問い合わせやご相談も多い、事業再構築補助金の交付申請方法や書類について解説します。
事業再構築補助金の交付申請とは、採択通知の次のステップの手続きのことです。
採択が決定された!それだけでは補助金を受け取ることができません。「交付申請」し、精査をうけることでその補助金の金額である「交付額」が決定します。
事業者は通知が届いたことを確認した後に、補助対象事業を開始します。なお交付申請の前に事業を開始すると、その費用が補助対象から外れる可能性があるため、注意が必要です。
多くの事業再構築補助金の申請サポートを弊社で行なっている経験からいいますが、事業再構築補助金の交付申請が1回で通ることはほとんどありません。まず交付申請をすると2週間程度経った後に事務局から連絡があります。
連絡を受けた事業者は事務局とやり取りを行いながら、修正などを行っていきます。この修正は少ない場合でも1~2回、多い場合は7~8回程度行われることから、全体を通して1~2ヶ月程度の時間はかかります。
一方で補助事業対象事業ができるのは、採択結果が出てから14ヶ月以内とルールが定められています。つまり申請が遅れればその分事業にあてられる時間も減ってしまうため、申請はなるべく早めに行いましょう。
それでは、事業再構築補助金の交付申請に必要な書類を見ていきましょう。
事業再構築補助金の交付申請に必要な書類は以下となります。
では、順を追って、書類の詳しい内容や必要な準備などを紹介します。自社に該当するものを揃えていきましょう。
交付申請書提出日より過去3か月以内に発行されたものが必要となります。すべてのページの添付が必要です。
直近の決算書を提出する必要があります。事業者名が書かれた表紙がある状態で提出してください。ただし応募時にすでに提出していれば、申請時の提出は必要ありません。
直近2期分の確定申告書(第一表)を提出する必要があります。こちらも表紙がある状態にしてください。なお応募時に提出済みであれば、提出の必要はありません。
青色申告書の場合は損益計算書を、白色申告書の場合は収支内訳書を提出します。こちらも応募時に提出済みであれば、提出の必要はありません。
電子申請システムにログインし「交付申請書別紙ファイル」からダウンロードします。申請の際にはファイル名を変更せずに添付してください。
経費科目に関係なく、すべての補助対象経費の見積書と見積依頼書を提出する必要があります。見積書と見積依頼書は、交付申請書提出日に有効であるものにしてください。また経費の種類によっては相見積もりが必要となるため、該当する経費がある方は確認しましょう。
1件あたりの契約、発注の見積り合計額が50万円以上になる場合は、2社以上から同一条件の見積書を取る
製造年月日や性能が同じ程度の中古品で、必ず3社以上から見積書を取る
製造年月日や性能が同じ程度の中古品で、必ず3社以上から見積書を取る
建物費と機械装置・システム構築費の見積書に諸経費や雑費がある場合は、内訳と金額の記載をする
見積書に補助対象外の経費が含まれている場合は、これを明記(手書きも可能)する
もし建物費、機械装置・システム構築費で相見積書が取得できない場合は、「業者選定理由書」の提出が必要です。これは公式サイトの採択事業者向け資料からダウンロードできます。
建物費や機械装置・システム構築費を申請する場合は、次のような書類が必要です。
見積書を依頼した際につくられた設計図書もしくは見取り図と、「交付申請書別紙1」に含まれている「補助対象経費により取得する建物に係る宣誓・同意書」の必要欄を入力し、提出
価格の正当性を証明するパンフレットなどの書類と、海外から購入する場合は換算に利用したレート表を提出
以下の4点は、該当するものがある場合のみ、それぞれご用意ください。
クラウドサービス利用費や知的財産権等関連経費、外注費、技術導入費、専門家経費を計上する場合のみ提出が必要です。
海外旅費を計上する場合のみ、参考様式12の海外渡航計画書と、参考様式13の旅費明細書をそれぞれ作成し、提出します。
事前着手を申請した場合のみ、作成日時が見られる、Jグランツの通知文書を提出します。
建物費を計上する場合のみ、新たに建築、改修する部分の抵当権や抵当権・根抵当権の設定有無に関係なく、宣誓・同意書を提出する必要があります。書類データは「交付申請書別紙1」にシートが挿入されているため、そちらから作成してください。
交付申請は、公式電子申請システム「jGrant(Jグランツ)」を使って行います。準備した書類を添付し、必要事項を入力して申請を行ってください。詳しい操作方法については、いかのマニュアルからチェックできます。
今回は事業再構築補助金が採択されたあと、交付申請に必要な書類と、交付申請のやり方について紹介しました。採択後の交付申請が通り、交付額が決定するまでには時間がかかります。交付申請が遅れるほど補助対象事業にかけられる時間が少なくなりますので、今回の記事を参考に、ぜひ早めの申請を行ってください。
最初に述べたように、交付申請が1回で通ることはほとんどなく、多い場合は7~8回の修正が必要となります。しかしプロの手を借りることで、この面倒な修正を減らし、負担を軽減させることが可能です。
株式会社High Adoption(ハイアドプション)では事業再構築補助金採択後のアフターサポートをしています。補助金でお困りの方は、ぜひ補助金のプロであるHigh Adoptionにお気軽にご相談ください。